桑名市指定天然記念物 『芳ヶ崎(はがさき)のクロガネモチ』
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■ 指定樹木の診断 |
今回は指定樹木の診断でした。 三重県の巨樹・巨木にも掲載があります。
クロガネモチ 樹高15m 葉張り 24m 幹周囲 3.44m。 まるで モンキーポッドのような樹形だ!
(この〜木、なんの木、気になる気になる。日立のCMです。)
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![](img/0702kurogane.jpg) |
![](img/0702kurogane (5).jpg)
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この写真では、大きさがわかりにくいから、残念です。
さて、今回は、このクロガネモチの樹冠上部の枝が透けたように元気が無い・・・とのご相談。
事前にある程度の話を聞いていたので、高所作業車を準備して、現場へ。
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![](img/0702kurogane (3).jpg) |
高所作業車上から眺める。 上から診ると・・・確かに葉が矮小化し、薄い感もある。
これは周囲の建物との位置関係と(風あたり)
樹種がクロガネモチなので、そんなには問題では無いと判断。
しかし・・・よ〜く近づいてみると、問題あり!だった。
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![](img/0702kurogane (1).jpg) |
![](img/0702kurogane (2).jpg) |
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ルビーロウムシの大量発生。 樹冠最先端部には、ルビーロウムシがびっしり。
これでは、新梢の伸びが悪くても当然。 |
すこし解り難いので、別の写真で説明します。 左上の写真が、ルビーロウムシの雌成虫になります。
その他の3枚が、3齢幼虫になります。 |
![](img/0706rubi.jpg) |
![](img/0706rubi (1).jpg) |
![](img/0706rubi (3).jpg) |
![](img/0706rubi (2).jpg) |
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薬剤を散布するなら、今です。 今が最終のチャンスになります。 幼虫がもっと大きくなると、薬剤の効果は極端に悪くなり、ほとんど効かなくなります。
今回も、『すぐにでも薬剤散布の手配をしてください。』 と助言をしました。
まずは直接的な原因を排除して、それから時間をかけて変化を見たいものです。 樹木診断は時間がかかるものなのです。
しかし・・・・1回の散布ではまず、ダメだろうから、また時間をおいて見学に行くつもりです。
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追記。 |
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上記の月桂樹に薬剤散布を行いました。 散布日は7月10日です。 自社圃場にて、診断で実際に説明したやり方と全く同じ方法で行いました。
・・・で、どうなったでしょうか?
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![](img/supu (1).jpg) |
![](img/supu (2).jpg) |
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散布して2週間後の写真です。 この写真では少々解り難いですが、中身がスカスカになって居ます。
ルビーロウムシが生きていれば、右の写真のように穴を空けた時に、中身の体液(??)か、赤い汁が出てきますが
すでにスカスカになっていて、全くでてきません。 つまり、死んでいる・・・・ 薬剤散布の効果と言う事です。
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